20110609

本の記録 / プロデュース

プロデュース能力 佐々木直彦 
 日本能率協会マネジメントセンター 


ビジョンを形にする問題解決の思考と行動



この本は、私が大学時代バックパッカーとしての出発点である大阪発の船で一緒になった、ベビーフェイスなKさんと5年ぶりに飲みに行ったときに教えていただいた本です。

ベビーフェイスなKさんは中国で日本語教室のビジネスを始めるため船に乗っていました。山奥の大学の狭い世界に生きてきた私にとって、その行動はとてつもなく衝撃的でした。

私が将来、自分で何か事を興そうと決めたのはこの出会いあったからと言っても過言ではありません。

Kさんは(ベビーフェイスなくせに)その頃から自分自身をプロデュースしていたのかもしれません。


プロデュースというと、どうしてもテレビや音楽のプロデューサーという職業を思い浮かべてしまうんですが、この中では

  • プロデュースは、自分のやりたいことを、自分だけでなく協力者にとっても実現したい共通の夢にして、その夢を実現するための思考と行動のプログラムである(p.21)
  • 一つのビジョンのもとに、人々の力を借りて「新しい何か」を創りだし、現状を変えること
とあります。どんな職であれ、どんなポジションであれプロデュースは可能ということです。


プロデュースの流れについてざっとまとめると、
  1. 飛躍した思考や壁を越える思考・
  2. 小さな行動を経て、
  3. 熱い思いで目標や戦略を立て、
  4. チームを作り、
  5. 体験・夢・危機感などから生まれたビジョンを共有する。
  6. そして皆で行動へ移す
という流れになっています。

他にも色々と、考えさせらる所があったので引用しておきます。

  • プロデュースが生み出す価値(バリュー)を、早い段階で明確に示すことは非常に重要である。(p.289)
  • 共感者・支援者を増やし、いっぽうで反対者・抵抗者を説得したり、うまくかわしたりしながらプロデュースを進めていくには、プロデュースを進めていくには、プレゼンテーションが鍵になる。説得力のあるプレゼンの元になるのは、「プロデュースの必要性・有効性・実現性」についてのロジックである(中略)このロジックは、狭い意味での論理性だけではない。人の心を動かすストーリーや、背景にある人間的な思いも、納得性を生み出すという意味でロジックに含まれる。

その他にも、壁を超える思考や、ストーリー・ビジョン・戦略・価値などなどプロデュースに大きく関わる必要条件についても細かく書いてあります。


まずはやってみるという姿勢や、まずは小さな行動をすることで、徐々に賛同者を増やしていくという姿勢はものすごく重要なのだということについて改めて気づきました。


自分から発しなければ何も始まらない。
熱い想いをもって。
ケツの穴を引き締められる本でした。

佐々木 直彦 日本能率協会マネジメントセンター 2008-12-19
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