20110917

本の記録 / 奥山清行


フェラーリのデザインや地元・山形の鉄器などのプロデュースをしている奥山清行氏の著書。

あの流線型の近未来的なイタリアらしいデザインを日本人が生み出していることをすごく誇りに思います。


イタリア人のみではなく、外国人と共同仕事をするということは、(これは私も経験があるのですが)すごく神経を消耗します。
ましてアウェーの他国で働くとなるとなおさらです。

自己主張が強く感情あらわにに反論してくる。舌鋒も鋭いです。

著者はその中で日本人として成果を上げている。
また、それぐらいでなければならないとも述べています。


「プロ」としての姿勢をすごく勉強になりました。


フェラーリと鉄瓶  奥山清行  PHP


p15 ピニンファリーナを創業したを創業したバチスタ・ピニンファリーナは、何度でもスタジオに足を運び、車のデザインを「もっとシンプルにしろ」と言い続け、デザイナーたちは「これ以上シンプルにしたら、なにもなくなっちゃう」と頭を抱えたそうです。  
20 イタリア語というのは、口を大きくあけないと話ができませんから、車の中で鏡を見ながら口の準備運動もしています。ロック音楽で気分を高揚させ、口の運動でしゃべり負けないようにして、職場に向かうわけです。そうしないと、彼らの気迫に呑まれてしまうのです。  
140 ハード中心にものを考えていくのは、規格の変更などのリスクがあるのでとても危険です。 143 ぼくは管理職としてチームをまとめようと腐心していましたが。個人がしっかりしなければチームは成り立ちません。まず個人を確立させることが何よりも大事だったわけです。(中略)ぼくが管理すべきは仕事であって、人ではなかったのです。  
173 国際社会で仕事をしていて、自己主張をしないのは「悪」だと気づかされます。少なくとも美徳とおもわれることはありません。自分から進んで知ってもらうように努力しなければ誰も理解してくれませんから、そのことで不利益を招くことは利口なことではないというわけです。


また、プロとしての意識をセミナーで述べられたリンクを最近見て感動しました。
長文ですが、とても面白いのでぜひ。

いつ来るかわからない15分のために常に準備をしているのがプロ、デザイナー奥山清行による「ムーンショット」デザイン幸福論


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